第3話: アジアで発見!…日本語? / 壱岐俊介

 
 

『日本人は海外ではいい金づるである』

 

よく言われる言葉であり、正直、なかなか否定できない。

 

 

国内では空前の大不況のさなかとはいえ、

やはり海外における日本人のカネモチっぷりは衰えていない様に感じるのだ。

こと発展途上国においては、前回ハンバーガーの例を用いて

説明したように、やはりジャパンマネーは依然、強い。

 

しかるに、現地では“日本人に買わせる”ために用意された、

意外と多くの日本語の宣伝文句を目にすることになる。

 

 

しかし、これがまた日本語がヒドイというか、無茶というか…

なんとも言えない味わい深さを持っているのである。

 

僕はこの文化がアジアのおおらかさ(適当さ?)を体現している

ようでたまらなく好きなので、一部ご紹介したいと思う。

 

 

 

●正しい例

 

 

 

うん、これはいいですね。

日本のキリンが公式に販売してる生茶のラテであり、日本語に破綻はありません。

むしろギンガムチェックがおしゃれで可愛いですね。

 

 

 

 

これもいいですね。

こちらも日本のグリコが公式に発売しているものです。

「軽くて香ばしい」「芳醇なおいしさ」なんて高度な(?)日本語まで使っています。

全く問題なし。じゃあ次いってみよう。

 

 

●誤った例

 

 

 

はい、きましたね。

「味す具体化する」というのはどういう意味なのでしょうか。

「最良の」を読めた時は期待してしまったのですが…。

 

 

 

 

 

これはある雑貨屋で見せられたカタログです。

 

店頭でぼーっとしていたら店主のオヤジが出てきて

「お前はチャイニーズか!!!」とすごい勢いで尋ねてきました。

ジャパニーズだと答えるとオヤジはニヤリとして、

「なら日本語のカタログがある、見ろ!!!」と渡してきたのがこれです。

 

「がんでヨ」がキーワードということだけはおぼろげにわかりますが、

あとは何がなんだかさっぱりです。

 

そして、

 

 

 

 

「セキュリティが守られなかとについてそれが」

ううむ、タイまで来て九州弁にお目にかかれるとは…

 

 

●日本語として誤ってはいないんだけど…な例

 

 

 

イギリスで人気のブランド、『Superdry 極度乾燥(しなさい)』を意識したのでしょうか。

でも意外とコレ着てる現地の青年を見掛けました。

確かに文字を読まなければけっこうカッコイイかも…?

 

 

 

 

奇跡のコラボ。

 

 

 

*             *             *

 

 

 

そんなわけで、現地を歩くとヘンな日本語にぶつかるのも、

僕は東南アジアのおもしろさのひとつだと思っている。

 

 

 

しかし、笑ってもいられない。

 

 

皆さんは『Engrish』という言葉をご存知だろうか。

スペルミスではなく、日本人の使うちょっとおかしな英語を揶揄して呼ぶ言葉である。

( Wikipedia – Engrish )

 

彼らにとっては日本のTシャツや表示に記されたへんてこな英語が

面白くてたまらないらしい。

有名なサイト、Engrish.comでは、

日々新しいEngrishが紹介され、爆笑を呼んでいる。

 

うむむ、まったく東南アジアでの僕と同じ構図ではないか。

これはほんとに笑っている場合ではない…。

 

 

ことばというものは、地域ごと、時代ごとに変遷していくものだから、

“こうあらねばならない”という形は指標としてしか存在しない。

 

それでも、異なる文化圏の人々とコミュニケーションを取るのであれば、

お互い共通の理解をしていることばを使わねば、うまくいかないだろう。

有名な話だが、Please call me taxiと言ってしまっては

本当にタクシーを呼んでもらえないかもしれない。

 

 

お菓子のパッケージやタクシーといったささいな事柄ならともかく、

いつか直面するかもしれないシリアスな事態のためにも、

異文化交流する際の“ことば”には、もうちょっと意識を向けようと、

僕は思った。

 

 

 

しかし、「がんでヨ」っていったいなんだ…。

 

続く。

 

 
 
 
突貫工事型英語トレーニング – English Boot Camp
キャンプの効果    特徴紹介    受講者の声